ソムリエが禁煙に成功した写真私が禁煙しようと思ったきっかけは、ソムリエの仕事でその道を究めようと本気になったからです。

ソムリエの仕事はやはり味覚の完成が重要になってくるので喫煙することによって感覚が鈍くなると言われています。

しかし元々ある程度のセンスが最初から備わっていた私には、あまり喫煙していることが障害に思えたことがなく、「本当に一流のソムリエを目指すならならやめた方がいいだろうな」と思いながらも長年続けた喫煙をやめられずにいました。

またもう一つ軽く考えていた理由に私のワインの師匠も喫煙していたことです。

「師匠もたばこ吸ってるのにあんなにすごいし実はあまり関係ないかもね」こんなに思って、定期的にする禁煙宣言を簡単に撤回していましたし、今思えば本気でやめるつもりなんてなかったのかもしれません。

私が本気になれたのは天才的な後輩が現れてからです。

ワインのことはド素人で入ってきたこの後輩はあれよあれよという間に能力を向上させ、私の店に来て1年たつ頃にはもう一人前と呼ばれるくらいワインに精通しました。

もともと勤勉で何事にも努力を惜しまない後輩ではありますが、特にワインの味覚の感覚はすさまじく1年で私が少しずつ気が付き始めたと感じた、ワインの神髄にもう気が付きかけているくらいでした。

明らかにセンスの違いを感じる後輩との会話の中で、ついに彼が私を完全にやめさせる一言を放ちました。

「Aさん(私)はポテンシャルがすごいと思いますけど、たばこを吸い続けるなら僕は最終的に負ける気はしないです。」あまりにも屈辱的な言葉に私の心に火が付きました。

意思が負けそうになる時には後輩のあの言葉を何度も復唱して耐えました。

しかし現実的にはそう簡単にできるものではないので電子タバコを代用しました。

電子タバコを始めたばかりの時は「これでは正直キツイ…」こんなに思っていましたが、後輩の言葉と電子タバコで何とか2週間をこえたあたりから前ほど吸いたい衝動に駆られることはなくなり、それ以来禁煙することができています。

私には禁煙するためには強い意志が出るような出来事が必要だったんだと、後輩には感謝しています。